執筆者プロフィール
HN:たぴ
高校1年生の頃から顎関節症に悩まされ、数々の病院を転々とした結果、顎変形症と診断される。
2021年1月4日(※当時32歳)に顎変形症手術を受ける。
手術内容:上顎&下顎切・オトガイ形成術と顎関節洗浄手術
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2021年1月4日に顎変形症手術を受けてから、1ヶ月が経過しました。
手術直後はいつまでこの苦しみが続くのだろうと、苦痛の時間が永遠に続くような時の遅さを感じていました。
けれど、1ヶ月経った今では手術直後の地獄が遠い昔のように思えています。
まだまだ後遺症は残っているし、喋りにくい&食べにくいなどの支障を感じていますが、仕事にも復帰して問題なく日常を送れています。
不便さは感じるけど生活には困らないレベルにまで落ち着きました。
ということで今回の記事では、顎変形症手術後から1ヶ月にあったことをまとめていきたいと思います。
顔の腫れの状態や、術前と術後での顔の変化、食事内容の変化、術後矯正のことなど記載していきます。
顎変形症手術当日〜1週間を振り返る
顎変形症手術から1週間は入院していました。
手術当日が一番地獄で、1日目、2日目もしんどかったです。
振り返ってみると、特に辛かったのは3~4日だったのですが、一番長く感じました。
そんなに短かったっけ?と思うほど、苦痛な時間というのは長く感じるものなのですね。
あの時の私、本当に頑張っていたなぁ…。
かかった費用※自費診療
- 入院手術代 1,795,000円
- ヘッドバンド代 7,150円
- ロッカー代 600円
- おむつセット 594円
- コインランドリー代 200円
顎変形症手術後2週目を振り返る
顎変形症手術から9日で退院となりました。
なので2週目からは自宅での生活に戻ります。
とはいえ、術前のような普通の日常生活が送れるわけではありません。
寧ろ自分で身の回りのことをしなきゃいけない分、入院生活よりも負担を感じました。
退院後は術前の日常生活とは違った
顎変形症手術後の日常生活に、どんな支障があったかをまとめていきます。
術前と変わった生活様式
- リクライニングベッドのように角度をつけないと寝られない
- 口周りが麻痺しているから上手く食べられない、カミソリも怖くて使えない
- 歩くたびに顎に響いて痛い
- 徒歩8分のスーパーに買い物しにいくだけでめまいが酷くなる
- 口が開けにくいから歯の裏側や奥歯が磨きにくい
この中でも特につらかったことが、リクライニングベッドのように角度をつけないと寝られないことです。
なぜ角度が必要かというと、今まで通り仰向けで寝るとオトガイ形成をした下顎の骨がずれてくるような感覚があり、ズキズキ痛むからです。
私の家のベッドはリクライニングベッドではなかったのでビーズクッションで角度をつけて寝ていました。
詳細はこちら
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顎変形症手術後は仰向け寝がつらい!クッションでベッドに角度をつけて調整中
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また、術後の負担が大きかったのか、ちょっとした買い物でもクラクラしてしんどくなりました。
高熱を出している状態で買い物をするようなしんどさがあって、何をするにも常にめまいを感じていました。
1か月経った今はまだ完治したとは言えないものの、日常に支障のないレベルにまでなりました。
顔の腫れと顎の状態について
顔の腫れは正面からなら目立ちません。
ちょっとむくんで見えるくらいです。
しかし横から見ると顔の腫れが目立ちます。
というか、口ゴボが治っていないように思えますね…。
下顎にはボコッとした腫れがあります。
下顎の腫れが引いたらEラインになるはずと思っているのですが、どうなることやらです。
顎はまだまだ不安定で、歩いたり寝たりすると顎に痛みが起きます。
けれど痛み止めを飲むほどの状態ではなくなりました。
食事内容
噛む力が弱くて、みかんを食べるのも痛みが伴っていました。
おかゆじゃないご飯を食べていましたが、食べにくさを感じつつも意地で食べてましたね…。
ジュースとかスープとか、すりおろしたかぶとか、豆腐とかはんぺんとか、本当に噛む必要のないものばかり食べていました。
パンを食べる時も小さくちぎらないと食べきれません。
まだまだ食事に不便さを感じていました。
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顎変形症手術・退院後の食事【術後2週目/ひとり暮らし・自炊記録】
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顎変形症手術後3週目を振り返る
3週目を迎えて仕事復帰を果たしました。
けれど、仕事復帰したことでストレスも増えたのか、食事の栄養バランスが乱れてしまった週でした。
食生活が乱れたためにニキビが大量に出来てしまい、メンタルも弱りがちに…。
そして甘いものに逃げるという負のループに入ってしまったのです。
在宅勤務・パソコン業務だったので仕事復帰出来ました!
顎変形症手術後3週目に入ってから仕事に復帰しました。
不幸中の幸いか、コロナ禍のために在宅勤務となっていて、座って行えるパソコン業務だったこともあり、早めの仕事復帰が叶いました。
仕事内容によっては2か月かかったり、中には仕事自体やめる方もいるそうなので、この点は恵まれていたと思います。
とはいえ、復帰1日目や、連勤になった4日目はめまいが酷くなったり、頭がぐわんぐわんしたりと体調不良を感じました。
仕事復帰2週目からは慣れもあってか体調不良は感じなくなりました。
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顎変形症手術をして2週間で仕事復帰しました!体調の負担や周りの反応は?
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顔の腫れと顎の状態について
3週目になると正面はスッキリして腫れがないように見えます。
けれど横顔は相変わらず腫れが目立っています。
下顎のボコッとした腫れは引けていないし、頬もパンパンになっていることが伺えますね。
本当にこれEラインになるのかなぁと、写真を見ながら不安に感じました。
食事内容
野菜を食べると痛いし、野菜を柔らかくするには手間がかかってしまう…と思って野菜を避けたメニューばかり自炊していました。
そしたら顔に大量のニキビが出来てしまいました。
顎変形症手術後は日常生活が不便&満足に食べられないことからストレスも溜まっていて、甘い物も沢山食べてしまったことも原因だと思います。
噛む力はちょっとずつは戻ってきているものの、硬い野菜を食べると顎にジュクジュクとした痛みが襲って来ます。
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顎変形症手術・退院後の食事【術後3週目/ひとり暮らし・自炊記録】
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顎変形症手術後4週目を振り返る
術後4週目に入ると出来ることが沢山増えました。
1時間半以上歩くことが出来たり、軽く走る程度なら顎に痛みが走らなかったり、結構動けるようになります。
噛む力も強くなってきたし、噛む感覚もあって、口にさえいれちゃえばなんとか食べられるレベルにまでなりました。
仕事も休むことなく続けられています。
退院後初の診察
術後25日目の1月29日に退院後初の診察を受けてきました。
傷口から感染症を起こしていないかの診察と、問診や退院後の生活についての質問などをしてきました。
アルコールは飲めるのか?という質問には「酔って転んだりしなければ大丈夫」と回答いただきました。
あと、プレート除去についても気になって聞いたところ、「除去手術はしなくても特に問題はないし、するとしても1年半後の話になる」とのことでした。
プレート除去手術をするならお金貯めなきゃと思っていたけど先の話だったし、しなくても良いということだったのでひとまず安心しました。
かかった費用※自費診療
- 診察代 1,606円
- 薬代 4,320円
※メチコバール90錠・うがい薬2本分の値段
術後矯正スタート
術後4週目に第1回の術後矯正治療を受けてきました。
術後矯正を受けるのは手術をした病院ではなく、矯正歯科の方で行います。
術後の口元の写真を撮り、下のワイヤーを取り替え、歯のクリーニングをし、顎の調整を行うゴムの位置を変えました。
下のワイヤーはゴムをかける突起の数が少ない柔らかめのワイヤーに変わりました。
下の突起が減ったおかげで磨きやすくなったうえに、突起が唇の裏に当たらなくなって楽に感じます。
かかった費用※自費診療
- 診察代 6,600円
顔の腫れと顎の状態について
術後3週目もですが、正面はだいぶスッキリ見えます。
まだちょっと鼻が大きく見えるし、腫れが残っている感じはありますが…、正面だけなら人に見られても怖くないくらいに落ち着きました。
問題は横顔です。
術後1週間と比較してみると、腫れがちょっとずつ引いていることが確認できました。
術後1週間の横顔写真を見た時は、「口ゴボ治ってなくない?!」と思いましたが、腫れが引いたことで前に突出してた口元が収まってきています。
とはいえまだまだ理想の横顔ではないですし、下顎のボコッとした腫れが気になります。
矯正を始める前の手つかずの顎とも比較してみます。
こうしてみると下顎が短くなりました。
横顔も比較してみます。
まだ腫れもあるからか、顎の形が変ですね。
Eラインはまだできている感じがしませんが、腫れが収まったら出来てくるのでしょうか…。
ちょっと不安です。
食事内容
4週目からは日清医療食品の柔らかい食事宅配サービスを利用して、柔らかく煮込まれた様々な野菜を食べることが出来ました。
それでも挽肉ではない豚肉は、食べにくいなと感じてしまいましたが…。
4週目の半ばには、レタスなどの薄い生野菜が食べられることに気づけました。
口を開けられませんが、噛む力は戻ってきているようで、口にさえ入れればなんとかなる食べ物がいくつか発見したのです。
噛んでいる感覚も戻ってきていて、術後矯正を受けた帰りにはなんと、トンカツが食べられるようになっていました。
たくあんもかなり時間はかかるし痛みはありますが、ゆっくり噛めば食べられました。
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顎変形症手術・退院後の食事【術後4週目/ひとり暮らし・自炊記録】
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1か月経って後遺症は良くなったのか?
顎変形症手術後は、顔が腫れる以外にも様々な後遺症が残ります。
1か月経過しても残っている後遺症と、良くなった後遺症をリストにしてまとめていきます。
退院時に良くなった後遺症についてはこちらの記事の最後に記載しています。
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【顎変形症手術入院】11日間の病院生活日記【術後の後遺症・食事・診察内容も】
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1か月経っても残っている後遺症
- 右の下顎と、上顎から鼻にかけての麻痺
- 口が全開まで開かない
- 打撲のような痛み
- 口の中の火傷した時のようなヒリヒリ感
- 立ち眩み
1か月経過しても、まだまだ改善されていない症状がいくつかあります。
麻痺に関しては6か月~1年様子見が必要と言われています。
顎が全開に開くのも、骨がくっついてからなのでまだまだ時間がかかりそうです。
また、顔に打撲のような痛みがあって、それは手術時に筋肉を剥がしたからだそうです。
この痛みは口や鼻を動かしてリハビリすることで筋肉が機能して、違和感が消えていくと聞きました。
口の中がずっと火傷したようにヒリヒリしていることに関しては、ちょっとずつ良くなっているのを感じるので、そろそろ治るだろうと思っています。
立ち眩みに関しても頻度は下がってきています。
とはいえ体はまだまだ不安定な状態なので、無理をしないように気を付けていきます。
1か月経ったら良くなった症状
- 鼻詰まり
※たまに鼻水が出たりツーンとはする - 顎の不安定感、寝転がると顎が痛いといった症状
- 耳の聞こえにくさ
鼻詰まりは退院して2日目には治りました。
顎の不安定感は、寝転がると顎がずれるような痛みを感じていました。
そのため、ビーズクッションを利用して上半身を起こしたような状態で寝ていました。
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顎変形症手術後は仰向け寝がつらい!クッションでベッドに角度をつけて調整中
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4週目に入ってからだんだんと角度はさがり、1か月経過したころには今まで使っていた枕でも問題なく眠ることが出来るようになったのです。
顎の骨がだいぶ癒着してきたのだと思います。
私は顎関節症もあったので、顎関節の洗浄手術も行いました。
そのため耳が聞こえにくくなっていたのですが、術後3週目を過ぎたあたりから耳の違和感がすこしずつ良くなり、1か月目の今では違和感がなくなりました。
1か月経過して出来た悩み
顎変形症手術後1か月経過して、新たな悩みも出来ました。
それは、肌荒れです。
野菜をあまり食べていない&顔の筋肉を剥がして手術を行った&メチコバールという薬を飲んでいるからか、ニキビが大量に出来てしまったのです。
調べてみると顎変形症手術後にニキビで悩まれた方は多いようです。
ニキビ対策に、と思って術後3週目から栄養士監修の日清医療食品の柔らかい食事宅配サービスを利用しました。
スキンケアも保湿をしっかりやって、ピーク時よりはマシになってきました。
肌荒れ以外では、生理が予定日を過ぎても来ないことが悩みになってます。
やっぱり手術のストレスによるものなのでしょうか。
食事も満足に出来ていないし、色々と負担が重なって生理が遅れているのかもしれません。
2ヶ月目の経過報告はこちら
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