私が今まで読んだ節約本の中で1番好きな著書が「おひとりさまのゆたかな年収200万生活」です。
みなさんは上手に節約出来ていますか?
お金を出し渋りすぎて生活に不満が増えたりはしていませんか?
私は極端なところがあるので、「支出を減らせるならとことん減らしちゃおう!」と思って、節約しすぎて生活が荒んだことがしばしばです。
未来のために節約をして貯金を増やすのは素敵なことですが、だからといって今の生活がおざなりになってしまうのは良くありません。
今を生きてこその人生なので、限られたお金の中でやりくりしつつも、心にもたらすゆたかさは必要です。
だけど節約と豊かさのバランスを取るのって想像以上に難しくありませんか?
そんな時に参考になった著書が、おづまりこさんの「おひとりさまのゆたかな年収200万生活」でした。
少ない年収でもちょっとしたことで豊かになれるコツや、節約自体が楽しくなるヒントが沢山詰まっています。
今回は、とくに参考になる記述の多い第1巻から日常の小さなゆたかさのヒントを見ていきます。
生活の基盤になる家賃・光熱費はケチケチしない
節約術といえば、家賃を安くする・光熱費節約をするが良く上げられますよね。
しかし、おづまりこさんは実体験を踏まえて「光熱費節約は意識しすぎない方がいい」と考えを改めています。
家賃に関してもある程度の条件を叶えてくれる部屋を見つけています。
おづさんは光熱費節約をゆるくすることで節約しつつもくつろげる状態を維持していました。
私自身も家賃や光熱費節約はしすぎない方がいいと思っている派です。
私は今手取り14~16万円ですが、家賃7万・光熱費節約はほぼせず毎月15,000円掛かっています。
しかし、ひとり暮らしを始めたばかりの頃は全く違いました。
家賃45,000円の部屋
家賃45,000円(洗濯機なし)、光熱費は暖房を一切つけず、風呂は入らずシャワーのみで過ごしました。
この時正社員をしていて、お給料は今より貰っていたにも関わらず、生活が荒んでいたせいか一番貧乏に思えた時期でした。
家の住み心地が悪いうえに光熱費を節約すると、「私はお金がないから我慢を強いられている」という意識が強くなってしまうのです。
お気に入りの内装の部屋で、ある程度の広さがあって、寒さや暑さを感じた時にはエアコンに頼り、お風呂に入ってリラックスも出来る。
そういう生活をすると心に余裕が出てきます。
その分服や美容院に行ける頻度は落ちましたが、部屋がきれいだと今あるものでなんとかしようと思えるので苦ではありません。
生活の基盤となる家が快適だと心のゆたかさが全く違います。
花と観葉植物を楽しむ
おづまりこさんは花と観葉植物を無理ない程度に楽しんでいます。
花は手入れがしやすい1本でもボリュームのある物を選び、花瓶は手ごろなジュースジャーを使っています。
観葉植物も日陰で水やりが週1で済むものを選んでいました。
花や植物は部屋にあるだけで豊かな景色に変えてくれますよね。
とはいえ、花と観葉植物は手入れも結構難しいんですよね。
私は観葉植物をほとんど枯らしてしまいましたし、家庭菜園に挑戦してもうまくいきませんでした。
けれどジュズサンゴという観葉植物はまだ頑張ってくれてますし、造花という枯れないアイテムもあります。
造花は安物ではなくフランフランなどでクオリティの高い物を選んだから見た目も可愛いです。
香りものを楽しむ
おづまりこさんの毎月のささやかな楽しみの1つが、月後半につかうボディ石鹸をちょっと良い物にすることです。
月前半はコスパの良い牛乳石鹼を使用し、疲れがたまりがちな月後半にマークス&ウェブというお店の石鹸を「お楽しみ石鹸」として選んでいます。
日常に取り入れられるお楽しみって。
マークス&ウェブの石鹸は季節ごとによって香りの違う種類も出るそうです。
店舗名+価格も記載されているので参考になります。
400円程度の実用性ある石鹸でも、毎月「今度はなんの香りを選ぼうかな」と店舗を訪れる楽しみがあるってゆたかですよね。
さらに、おづまりこさんはイギリスの暮らしのエッセイを読むことが好きなようで、香りの習慣を取り入れてみたそうです。
手軽に香りを楽しめるフレグランススプレーを愛用しているとのことでした。
こちらも商品名を記載してくれています。
「a day」のファブリックエアミストのレモン&ライムの香りを紹介してくれました。
香りだけで部屋がいつもの雰囲気と変わったり、寝る前にスプレーして癒されながら眠ることが出来るという、日常をゆたかにしてくれるアイテム。
たしかに、香りを変えるだけで気分も変わりますよね。
アロマディフューザーを使うとラグジュアリーな空間に切り替わります。
在宅勤務が増えた近年、仕事終わりにアロマを使えば、リラックス空間に早変わりさせられます。
ちなみに私が愛用中の香り
服は買うまでの過程も楽しむ
服飾費の節約で大事なことは自分の好きな服と似合う服を分析することだと様々な節約本で言われています。
「似合わなかった」
「安いから買っちゃったけど好きなデザインじゃなかった」
そういった服は結局着ずにタンスの肥やしになるだけなので無駄となってしまうのです。
おづさんの場合、よく着る服のコーディネートを毎シーズンごとに分析し、持っている服の値段もチェックします。
よく着るコーディネートを参考に、着回し出来そうな欲しい服をイメージしてノートに書きます。
持っている服の値段から予算も立てて、ネット通販で候補を決めていき、実店舗もチェックして2~3日で購入にいたりました。
こうすれば新しく買った服も、持っている服も活かせますよね。
おづさんは服を探している時間も、クローゼットにお気に入りが増えていくことも楽しんでいて、ゆたかさに繋がっていると感じました。
持っている服から自分の好みを探すって作業、よく考えたら自分を知れる楽しいことなんだと気づかされます。
節約中で予算があるからこそ好みの服を見つけるのも一苦労だから、好みが見つかれば宝探しのような達成感がありそうです。
たくさん服を買うとその時は満たされるんですが、家に帰ってから色あせて見えてしまうんですよね。
でも、節約に目覚めて欲しい服をしっかり頭でイメージしてから吟味するようになってからは、選んで買った服を着ることが本当に楽しくなりました。
やはり考えなしで買うよりも、本当に欲しい服を考えて買った方が、ファッションを楽しめるのだと思います。
プチプラネイルでセルフネイルを楽しむ
おづさんはセルフネイルを趣味にしていて、著書ではおすすめのプチプラネイルも値段付きで教えてくれています。
100~400円前後のプチプラネイルを、2,3ヶ月に1本ペースでネイルを購入しています。
簡単な塗り方なども紹介されています。
私自身もお出かけする時はセルフネイルで手軽に爪先のおしゃれを楽しんでいます。
私は爪にネイルを塗るとすぐ乾燥を感じて痛くなってしまうので、すぐに剥がせるセルフネイルがちょうど良かったんですよね。
単色塗りでも可愛く見えるデザイン付きのネイルとか、単色でもかわいい色味のネイルなどを気に入って使ってます。
豆から挽いてコーヒータイムを楽しむ
おづさんはコーヒーを豆から挽いて入れています。
豆を挽く手間さえも癒やしの時間として生活のゆたかさに貢献しています。
豆を挽く作業を目覚めの時間とし、お湯で注いだときに立ち込めるコーヒーの香りに癒やされ、至福の時間を過ごされています。
ただコーヒーを飲む時よりもゆっくりと体を目覚めさせてシャキッと切り替えられる朝時間が素敵です。
しかも1杯当たり20円という値段で楽しめるからコスパ最強です。
正直、コーヒーを淹れるのって面倒くさいとは思うんですけど、あの香りのためなら手間も惜しめないなと感じるのです。
月1本と決めて珍しい銘柄のビールを楽しむ
おづさんのお酒の飲み方も独自の楽しみ方がありました。
月1本と決めてクラフトビールを楽しむというものです。
色んな銘柄のビールを毎月飲むことによってビールの奥深さをしることが出来るんだそうです。
そのビールに合わせてどんな料理を作ろうか考えるのも楽しそうでした。
予算は300円までで、残金は翌月に繰り越して瓶ビールを試す月も作っています。
ただ酔うためでなく、お酒の味を嗜むという大人な飲み方に憧れます。
娯楽は漫画喫茶・図書館・ラジオを楽しむ
おづまりこさんは作家さんでもあるので、漫画や本をたくさん所持しています。
けれど1K6畳の部屋のため、持てる数には限りがあるとのことで、ルールを設けて買う本を厳選しています。
浴びるように漫画や本を読みたい時が漫画喫茶や図書館を利用して調整しています。
こうすれば節約にもなるし、本が増えすぎることもセーブできますね。
また、おづさんはラジオも好きで、ラジオを活用して暮らしを豊かにしています。
ラジオから新しいジャンルの曲を発見してみたり、家事をする時のおともにも活用されています。
今はスマホで手軽にラジオが聴けるから、ものが増えない点も良いですよね。
節約するからこそ見つかる幸せや楽しみもある
ということで、おづまりこさんが教えてくれた節約しつつも日常をゆたかにするヒントをまとめてみました。
予算内でやりくりしつつも、しっかり自分の好きを取り入れてゆたかにされています。
また、好きな物を買う豊かさだけでなく、「手間だと思えることも楽しい作業に変えて心をゆたかにしているんだな」と感じられました。
おづさんは、コーヒー豆を挽いている時間や予算内でどれを買おうか選ぶ作業も楽しんでいます。
お金で解決できるような手間は、視点を変えれば、お金を掛けたらなくなってしまう楽しみでもあると教わりました。
節約することで出来てしまった手間が、実は人生をゆたかにして面白い時間に変えてくれるものだったと気付かされたのです。
けれど、おづまりこさんの節約生活を読んで、「いや、あえて自分でお湯を注いで、ゆったりとした時間と香りを楽しもう」と考えを改めました。
お金で得られるものは多いけれど、お金で得られないものも実は多くて、そしてそれは欲深くなると気づきにくくなるものかもしれません。
節約=辛いではなく、節約=日常のささいな楽しみに気づけるチャンスと思えば節約生活も楽しめそうです。