執筆者プロフィール
HN:たぴ
高校1年生の頃から顎関節症に悩まされ、数々の病院を転々とした結果、顎変形症と診断される。
2021年1月4日(※当時32歳)に顎変形症手術を受ける。
手術内容:上顎&下顎切・オトガイ形成術と顎関節洗浄手術
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2021年1月4日に顎変形症手術を受け、現在術後3か月目です。
顎変形症手術をして変わったことは見た目だけではありません。
そもそも顎変形症手術は見た目を変えるための手術ではないので、見た目以外の日常生活の変化が多いんですよね。
実際に手術をして特に「日常生活が良くなった」と感じたのは睡眠に関することです。
私は下顎後退タイプの顎変形症だったため、下顎のズレによって呼吸がしにくい状態になっていました。
そして睡眠時無呼吸症候群の検査を受けに行き、夜中に何度も目が覚めていて半覚醒状態で寝ていることを知りました。
しかし手術を受けたことによって夜中に起きることがなくなりました!
今回の記事では睡眠の質が良くなったことについて詳しくお話していきたいと思います。
顎のレントゲン検査を受けた際に睡眠の検査が受けられる病院を紹介された
顎変形症手術後をするために矯正歯科とは別に、病院の口腔外科に通っていました。
口腔外科の方で顎のレントゲンを撮ったあと、お医者さんから「睡眠時無呼吸症候群の可能性もあるから検査してきて」と言われ、睡眠の検査が受けられる病院を紹介されました。
顎のレントゲンを見たお医者さんに、下顎が下がりすぎているから喉を圧迫して呼吸がしにくくなっていると言われたのです。
仰向けになればより喉が圧迫されるようになるため、睡眠時無呼吸症候群の可能性があると判断されました。
睡眠時無呼吸症候群は睡眠中に呼吸が10秒以上止まる疾患のことです。
1時間あたり5回以上の無呼吸、もしくは呼吸が弱くなる低呼吸が発生している場合は、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
睡眠の検査でしたこと
睡眠の検査は泊りがけで行われました。
夜ご飯は食べられず、夜の11時には寝ることになります。
寝る時にはたくさんの装置がつけられ、身体も固定されたような状態になり、正直寝苦しかったです。
検査装置による寝苦しさも考慮して検査結果を出すそうですが…。
朝になったら装置を外され、そのまま帰ることが出来ます。
かかった費用※保険適用
- 検査費用 19,680円
睡眠時無呼吸症候群と診断された
検査の結果、睡眠時無呼吸症候群と診断されました。
夜中に何度も呼吸が止まり、それによって何度も目覚めてしまっていることが判明しました。
昔から睡眠の質が悪いと感じていて、枕やマットレスにこだわってきましたが、それだけで睡眠の質が改善できるような状態ではなかったのです。
といっても私のは軽度~中程度くらいでそこまで重症なものではないとのことでした。
重症になりやすいのは肥満体の方が多いとのことだったので、顎変形症+肥満だったら大変だったんだろうなと思います。
この診断結果を口腔外科のお医者さんに伝えたところ、睡眠時の呼吸がしやすくなるような手術プランを考えると言われました。
顎変形症手術後、呼吸のしやすさに気づく
顎変形症手術を受け、顎の腫れや痛みがつらかったのですが、そんな状態の時でも感じた変化が呼吸のしやすさでした。
呼吸のしやすさを感じたのは術後3日目くらいからだったので、わりと早い段階で症状の改善に気づきました。
顎変形症手術を受ける前、自分の呼吸のしにくさに気づいていませんでした。
10数年以上は呼吸のしにくい顎の状態だったと思うので、自分の呼吸が息苦しいものだったなんて思いもしなかったんです。
だけど、手術を受けたら酸素を取り込みやすいし、胸が苦しくなることもないし、「私って呼吸がしにくい状態だったんだ!」と気づけました。
胸が苦しくならないことが特に驚きでした。
常になんか胸が苦しかったんですが、それが呼吸のしにくい状態だったとは思わず、そんなものかと思ってたのです。
想像以上にこの世は呼吸がしやすい世界だったと知れて驚きました。
他の方の顎変形症手術体験談を見ると、同じように「こんなに呼吸がしやすいんだ!?」と驚いている方が多かったです。
顎変形症の私たちには未知の世界みたいなものです。
例えるなら、酸素の薄い山頂から下山した時くらい呼吸がしやすくなった感覚です。
術後2か月過ぎたあたりから夜中に目覚めることがなくなった
顎変形症手術を受けて1ヶ月半くらいは顎の骨が痛かったり、腫れのせいもあって普通にあおむけ寝するのもつらい状態でした。
だから寝苦しさは続いていたんです。
上半身を起こさないと寝れなかった
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あおむけ寝が違和感なくできるようになったのは術後2か月過ぎたころです。
この頃から夜中に目が覚めることがなくなりました。
熟睡できているおかげか、朝は大体6時くらいに自然と目が覚め、スッキリ起きることができます。
今術後3か月目を迎えたのですが、ここ1ヶ月くらい、夜中に目覚めることがありません。
今まで必ずと言っていいほど夜中に目が覚めていたし、それが普通なんだと思っていました。
でも今は夜中に一切起きることなく朝までぐっすりです。
夜中に目が覚めなくなった理由は明らかに、睡眠時無呼吸症候群の原因が顎変形症手術を受けてなくなったからだと思います。
呼吸に違和感がなくても無自覚なだけかも!顎変形症手術で生きやすくなる!
顎変形症手術を受ける時はあまり呼吸のことは気にしていなかったのですが、術後一番症状が良くなったと感じることが呼吸のしやすさです。
術前から呼吸がしにくいような気はしていましたが、改善されたことで「ここまで呼吸しやすくなるんだ?私って今までそんな呼吸のしにくい状態だったんだ!」と身をもって体感し、驚きました。
なので顎変形症手術を受ける前、呼吸に違和感がなくても無自覚なだけの場合があります。
もうずっと呼吸がしにくい状態だから慣れによって気づけていないのかもしれません。
なので顎変形症手術を受ける際は呼吸のことも聞いてみることをおすすめしますし、呼吸のしやすさのために顎変形症手術を受けるかどうかも決めるべきだと思います。
睡眠の質が悪い、動悸や息切れがする、意味もなく胸が苦しくなる、といった場合は私と同じように顎のせいで呼吸がしにくい状態かもしれません。
顎変形症は想像以上に日常へ支障をもたらしています。
呼吸がしやすくなっただけで、胸が苦しくなることはないし、急に動悸が起きることも減ったし、なにより夜中に目覚めることなく熟睡できます!
体調はどんどん良くなっていて、長年の肩こりなども緩和されてきました。
まだまだ顎変形症手術後の後遺症はいろいろ残っていますが、それを乗り越えた先は生きやすい日常が待っているんだと思うと幸せです。
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